12月

今日から冬が始まったらしい。9時からの授業。朝7時に家を
でる。バスで1時間程で着くのだが、この時間帯のバスは最悪
極まりない。バスにたくさんの人がビン詰めのように入り、あち
こちで、痛い!くそ!などと叫び声が聞こえる。こんな広いロシ
アでも満員バスは存在するのだ。
10月分の給料を受け取った。850ルーブル 5日からというこ
とで、1000ルーブルから5日分をひかれる。1日1ドルで働い
ている計算だ。あーロシアではやっていけない。ビクトル先生
の言った「ロシア人はよく笑います。なぜなら、何事も真剣に考
えると期が変になるからです。」
バイクで有名なハーレイ・ダビットソン ハーレイと聞くとアメリ
カ!というイメージがあるが、彼は本当はロシア人なんだそう
だ。アメリカへ渡り、成功したそうだ。私も水準の高いアメリカ
へ行こうか。


モスクワで日本語能力試験が行われた。そのお手伝いをし
に、試験会場へいった。たくさんの受験者がいて驚いた。去年
にも増して受験者が増えたそうだ。ロシアの日本語の人気は
毎年高まっている。試験が終わってから何人かの受験者が、
本部教室にやってきて、「名前を書き間違えた、受験番号を忘
れた。」と言いに来た。大使館の人が、「もう済んだことは訂正
できません。」ときっぱりと断ると、信じられないというような顔
をしていた。ここはロシアだけど、試験は全世界で一斉に行わ
れている。普通の各々の大学などの試験では許されるかもし
れないが、公式の試験となると話が違う。というわけで、大使
館の人たちは1日中走り回る忙しさだった。


試験会場で知り合った日本語の先生のお宅へ行き、日本食を
頂いた。久々の和食に心が落ち着いた。そしてお土産に漬物
まで頂いた。



授業で「君が代」を教えた。逆にロシアの国家を歌ってください
というと、ほとんどの生徒が知らなかった。3,4年前に新しい
国家に変わったそうだ。昔は、みんなロシアの国家で起きてい
たそうだ。「わたしは日本の国家を聞くと眠くなります」というと
爆笑していた。「上を向いて 歩こう」も教えた。みんなとてもい
い歌だといって、一生懸命覚えてくれた。私もこの歌にはいつ
も励まされる。

しかし、いつも困るのはコピー。教科書がないので、コピーをす
るのだが、1枚1,5ルーブル(6円) 毎回15ルーブルくらい生
徒達から集める。結構な値段だ。コピーするところもよく込んで
いるので、コピーする側も一苦労。そこに、スウェーデン大使
館から来たコピー機を一緒に使うことができるという。これほど
ありがたいものはない。


日本語の授業にレストランのバイト。なんとかやっているが、
授業準備がおいつかない。「そんなに忙しいと、寂しくなくてい
いでしょ。」といわれるが、たしかにそうかもしれない。でも、私
が住んでいるアパートでは、まだ前の人の家具が残されてい
る。1週間といいつつ1ヶ月がたった。落ち着かないので、いつ
も授業準備などは台所でしている。明日全部引き取ると言い
つつ、車が壊れただの、修理がまだだの、人の迷惑を全然考
えていない。本当に頭にきて、「もう明日全てしてください!。」
と大家さんにいうと、次の日、全部持っていった。言うもんだ。
でも1ヶ月家具でぎっしり詰まった部屋が、カーペットも取り去
られ、小さいベットと、机と、棚だけが寂しく置かれた部屋を見
たとき、ショックを受けた。もうロシアの生活に挫折しそうだ。


12月25日クリスマス。でもここではロシア正教なので、25日
は祝わない。何事もなく仕事をして1日が過ぎた。でも町は正
月の飾りでたくさんだ。正月のかざりというとロシアではどんな
ものなのだろう。町のあちこちに、もみの木が飾られている。日
本ではクリスマスが終わった次の日には、いそいそと正月の
飾りにはや変わりするが、ここではクリスマスと、正月が一緒
になった気分だ。家庭に必ずひとつの本物のもみの木が飾ら
れる。道端で、200(800円)ルーブルくらいで売っている。わた
しも奮発して、もみの木ときらきら光る電球と、シャンパンと、寿
司のねたを買った。私のうちで、6時間はやい、日本時間の12
時に正月パーティーをすることに!たのしみ!
 
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